JLPT N1 - MOCK3 VOCABULARY

「さもしい」という言葉の使い方が最も正しいものを選びなさい。

💡 詳細解説

「さもしい」は、品性や態度が卑しい、金銭欲が強い、自分のことばかり考えるなど、人間性が下劣で見苦しい様子を表す言葉です。多くの場合、軽蔑のニュアンスを含みます。 選択肢1: 「彼は自分の利益ばかりを追求する、さもしい人間だ。」 これは最も直接的で基本的な使い方です。「さもしい」が人物の「人間性そのもの」を形容しており、一貫して自分の利益を追求する行動によって、その人間性が「さもしい」と明確に示されています。この言葉の最も包括的な適用例と言えます。 選択肢2: 「その村では、貧しさゆえに互いを疑うさもしい感情が蔓延していた。」 「さもしい感情」という表現は稀ではありませんが、「さもしい」は通常、金銭欲や自己中心性からくる卑しい「性格」や「態度」を指します。貧困からくる相互不信の感情に対しては、「浅ましい感情」や「荒んだ感情」の方が、その情けなさや荒廃した様子をより適切に表現できます。「さもしい」は、より能動的な卑しさや貪欲さを伴う感情に用いられることが多いです。 選択肢3: 「彼のさもしい暮らしぶりが、周囲の同情を一切集めなかった。」 「さもしい暮らしぶり」も使用例はありますが、「さもしい」が指すのは、その暮らしを営む人の「人間性」や「行動」に由来する卑しさ、貪欲さです。もし物質的な貧しさやみすぼらしさを指すのであれば「貧しい暮らしぶり」「みすぼらしい暮らしぶり」が適切です。また、道徳的に嘆かわしい状態を表すなら「浅ましい暮らしぶり」がより自然です。この文脈では、「さもしい」が直接的に指す「人間性」や「その発露としての行動」から一歩引いた「暮らしぶり」という状態を形容しており、最も的確な表現とは言えません。 選択肢4: 「災害時の物資を私的に流用する、さもしい行為が許されるはずがない。」 「さもしい行為」という表現は、貪欲さや自己中心性からくる卑しい行動を指し、文法的に誤りではありません。しかし、この問題は「最も正しい使い方」を問うています。正解の「さもしい人間」は、その人物の根源的な「人間性」そのものを「さもしい」と形容しており、これは「さもしい」という言葉の最も包括的で直接的な使い方と言えます。「さもしい行為」はその「さもしい人間性」から派生した具体的な行動の一つを指すため、人間性そのものを形容する使い方と比較すると、限定的であると言えます。