JLPT N1 - MOCK3 READING
Aの文章:現代の情報化社会において、私たちは膨大な情報に日々晒されている。その中で、何が真実であるかを見極める能力は、これまで以上に重要性を増している。フェイクニュースや誤情報の蔓延は、社会の分断を招き、民主主義の根幹を揺るがしかねない。したがって、情報は客観的な事実に基づき、科学的根拠や信頼できるデータによって裏付けられるべきである。情報の送り手には正確な情報提供の責任が、受け手には批判的思考力と情報源を吟味する姿勢が強く求められる。 Bの文章:情報は単なる客観的事実の羅列に留まらない。受け手の解釈や、それが共有される文脈によって、その意味合いや影響力は大きく変化する。同じ情報であっても、個人の経験や文化、価値観によって受け取られ方は異なり、それが多様な視点や議論を生み出す源となる。また、情報は人々の感情に訴えかけ、共感を呼ぶ物語として共有されることで、社会的な運動や文化形成の動力となる側面も持つ。情報の持つ多義性や、それが人々の間でどのように意味づけられ、伝播していくのかを理解することは、情報社会を豊かに生きる上で不可欠である。

AとBの文章を読んで、現代の情報社会において筆者らがそれぞれ異なる視点から強調している、情報の持つ本質的な側面とは何か。

💡 詳細解説

Aの筆者は、情報が真実であること、客観的な事実に基づいていることの重要性を強調しており、これは情報の「客観性」に焦点を当てています。一方、Bの筆者は、情報が受け手の解釈や共有される文脈によって意味合いが変わる点、つまり「主観性」や「多義性」が持つ社会的な意味を強調しています。したがって、両者は情報の持つ異なる本質的な側面を、それぞれ重要視していると言えます。 誤った選択肢1は、情報の受け手の「批判的思考力」や、情報が「物語として伝播する力」といった、情報との関わり方やその作用に焦点を当てており、情報の持つ本質的な側面ではありません。誤った選択肢2は、情報が社会で果たす「役割」や「機能」について述べており、これらは情報の性質から派生するものではありますが、問われている「本質的な側面」そのものではありません。誤った選択肢3は、情報が社会にもたらす「影響」や「結果」の側面を挙げており、これも情報の持つ本質とは異なります。