JLPT N1 - MOCK2 READING
「自分らしさ」という言葉は、しばしば誤解を招く。多くの人は、自分の中に揺るぎない「本当の自分」という核のようなものが存在し、それを見つけ出すことが「自分らしく生きる」ことだと考える。しかし、人間は社会的な存在であり、他者との関わりの中で絶えず変化し、形成されていく。特定の状況や人間関係において表出する自己は、どれも紛れもなく「自分」の一部なのである。むしろ、「自分らしさ」とは、固定された本質を探し求める旅ではなく、多様な自己の側面を認識し、それらを状況に応じて自覚的に選択し、統合していく創造的なプロセスと言うべきだろう。あるがままの自分を受け入れるという言葉も、単なる現状肯定を意味するのではない。それは、矛盾や葛藤を抱えた不完全な自己を直視し、その上で次の一歩をどう踏み出すかを主体的に選び取っていく、という絶え間ない営みを指すのである。

筆者によると、「自分らしさ」とはどのようなものか。

💡 詳細解説

正解は「様々な自己の側面を認識した上で、主体的に自らを形成していく過程。」です。本文には「『自分らしさ』とは、固定された本質を探し求める旅ではなく、多様な自己の側面を認識し、それらを状況に応じて自覚的に選択し、統合していく創造的なプロセス」とあり、また「次の一歩をどう踏み出すかを主体的に選び取っていく、という絶え間ない営み」と述べられています。これらが選択肢の内容と合致します。 他の選択肢は、1番は「固定された本質を探し求める旅ではない」という筆者の主張と矛盾します。2番は「他者との関わりの中で絶えず変化し、形成されていく」という記述と合いません。3番は「矛盾や葛藤を抱えた不完全な自己を直視し」という部分から、一貫性や無矛盾を前提としていないことがわかります。